2022年8月5日にオープンした屋島山頂にある2階建ての高松市屋島山上交流拠点施設「やしまーる」について紹介します。
建物自体は、文化財としてでなく、観光地としても活用されています。
瀬戸内国際芸術祭の作品の一つにもなっており、建物自体がアート作品という側面もあります。
記事内では、約3,400㎡の敷地面積の中に建設されたやしまーるの
- 入場料(入館料)
- 営業時間
- 展望スペース
- 施設情報
- 場所と行き方
- 設計・建築費
について紹介していきます。
実際に僕が撮影した写真と一緒に解説していくので、やしまーるに行こうと思っている人はぜひ参考にしてください。
基本情報はこちら
名前 | 高松市屋島山上交流拠点施設 「やしまーる」 |
---|---|
営業時間 | 月曜日・水曜日・木曜日・日曜日 9:00~17:00 金曜日・土曜日・祝前日 9:00~21:00 |
定休日 | 火曜日 ※祝日の場合は翌平日 |
住所 | 〒761-0111 香川県高松市屋島東町1784-6 |
電話番号 | 087-802-8466 |
駐車場 | あり |
屋島の観光地や飲食店については下記の記事にまとめています。
美しい曲線美が特徴の屋島山上交流拠点施設「やしまーる」
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」は、屋島山上にある施設で、展望スペースからは絶景を見ることができる観光地としてはもちろん、多目的ホールとしても使われる予定です。
大部分はガラス張りとなっており、日の光が館内に上手く取り込めるようになっています。
他にも、飲食スペースやお土産等の販売スペースなども併設しています。
屋外には、
- こども広場
- 多目的広場
- 展望広場
- エントランス広場
- サブエントランス広場
があり、丸形のベンチも設置。
特徴的な美しいデザインと、瀬戸内国際芸術祭との関連について紹介します。
入場料は無料
やしまーるは入場無料の施設です。
入場手続きなどもないので、誰でも無料で出入りができます。
営業時間
やしまーるは火曜日が休館日。
火曜日以外だと9時から開館するのは同じですが、閉館時間は曜日によって違います。
曜日ごとの開館時間は以下の通りです。
曜日 | 開館時間 |
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月曜日・水曜日・木曜日・日曜日 | 9:00〜17:00 |
金曜日・土曜日・祝前日 | 9:00〜21:00 |
美しい曲線美の建物
やしまーるは、うねうねした曲線が特徴の建物です。
施設の通路の全長は220m。
全面ガラス張りになっており、建物からは、屋島の地上よりも少し高い位置から高松市や瀬戸内海を見ることができます。
屋根の上には、特製の瓦。
その数約3万枚。
この瓦は、屋島のすぐ東側にある庵治町で採れた庵治石を加工したもので、やしまーるに合わせて作られた平たい特製の瓦となっています。
瀬戸内国際芸術祭の1つ
やしまーるは、瀬戸内国際芸術祭2022の夏会期の会場の1つでした。
オープン日の8月5日(金)は、瀬戸内国際芸術祭2022の夏会期の初日。
作品鑑賞パスポートにスタンプを押す場合は、「tk22 高松市屋島山上交流拠点施設(愛称:やしまーる)」に押しましょう。
スタンプは、やしまーるの東側(屋外)にあります。
そして、源平合戦「屋島の戦い」をモチーフにした縦5m×横40mのパノラマ絵画「屋島での夜の夢」は、瀬戸内国際芸術祭の秋会期の作品。
約180度のパノラマ絵画で、かなり巨大かつ迫力のある作品です。
やしまーるのオープン時にはパノラマ絵画に関してはまだ制作中でしたが、瀬戸内国際芸術祭の秋会期に合わせて公開されました。
作品はやしまーる内のパノラマ展示室にあります。
やしまーるの入場は無料ですが、「屋島での夜の夢」を見るためには観覧料が必要です。
観覧料は1人1,000円となっています。
中学生以下は無料です。
障がい者の方は
- 身体障害者手帳
- 療育手帳または精神障害者保健福祉手帳
- アプリ「ミライロID」
のいずれかを提示することで無料になります。
「屋島での夜の夢」の鑑賞可能時間は曜日によって違うので気をつけてください。
20分ごとの入れ替え制になっているため、すぐに入れない場合もあります。
曜日 | 鑑賞可能時間 |
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月曜、水曜、 木曜、日曜 | 9:20〜16:20 (13〜14時は休止) |
金曜、土曜 | 9:20〜20:20 (13〜14時、17〜18時は休止) |
高松市街地や瀬戸内海を一望できる展望スペースあり
獅子霊岩展望台近くにあるやしまーる西側の展望スペースからの景色は抜群。
標高292mにある屋島の地面の上に、3.3mの高さに作られているので、獅子霊岩展望台よりもより高い位置からの眺望を楽しめます。
屋外にも屋内にも椅子があるので、ゆっくり景色を楽しめます。
天気がいい日だと、外なら心地よい風を受けながら見れますし、屋内だと空調設備のおかげで暑さも寒さも感じることなく見ることができます。
やしまーるからは高松市街地を一望することもできます。
右側(北側)には、女木島と男木島も見えます。
天気が良ければ、瀬戸大橋や岡山県まで見ることが可能です。
日中とは違い、夕方になると、西に沈んでいく太陽も見えます。
屋島は「日本の夕日百選」にも選ばれており、幻想的な風景を楽します。
また、完全に日が落ちた後は夜景を楽しめます。
高松市街に明かりが灯り、夜景も綺麗です。
屋島からの夜景は、「日本の夜景100選」にも選ばれています。
夜景を見るのであれば、21:00まで営業している金曜日、土曜日、祝前日がおすすめです。
特に冬の方が空気が澄んでいるので、夜景が綺麗に見えます。
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」の施設情報
やしまーるの内にある
- 物販販売スペース
- カフェ「旅ベーグル」
- 多目的ホール(映像上映スペース)
- 展示スペース
をそれぞれ紹介していきます。
物販販売スペース
入口から入って右側に屋島に関するオリジナル商品が販売されています。
ここでは、香川大学の学生と地元企業が共同で開発したクッキーやチョコなどの食べ物のほか、庵治石を使ったマグネットなどを販売していました。
やしまーるカフェ
やしまーるの中には、コーヒーやトーストなどを販売している「やしまーるカフェ」があります。
カフェ専用のテーブルと椅子があるので、すぐ近くで食べたり飲んだりできますが、通路の一部なので、人が多い時は人の目がきになるかもしれません。
やしまーるカフェの場所
多目的ホール(映像上映スペース)
やしまーるの水族館側には、多目的ホールがあります。
イベントや会議、子どもたちの学習の場所として活用されます。
最大90人程度が収容可能です。
大きなスクリーンがあり、椅子も何脚か置かれているので、映像や資料を座って見ることができる作りになっています。
僕が訪問した時は、屋島を空から撮影した映像が流れていました。
案内では5種類の映像があるということでした。
展示スペース
やしまーるの中には、展示スペースもあります。
僕が訪れた2022年8月はオープン直後だったことから、工事の様子を写したの写真のほか、やしまーるの模型や図面などが置いてありました。
今後は、屋島の歴史、文化、自然、地形、生態系などに関する情報が分かる写真などが展示される予定です。
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」場所と行き方
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」は、屋島山頂の東側にあります。
駐車場やバス停は反対の西側にあり、やしまーるは550mほど歩く必要があるので、10分弱歩く必要があります。
やしまーると1本細い道を挟んだ場所には新屋島水族館があります。
屋島山頂までは、車やバイクで直接行けるほか、シャトルバスでも行くことが可能です。
遍路道ルートを使って登山すると、麓から45分ぐらいで行けますが、観光目的で行きたい人は、疲れるのでおすすめはしません。
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」の場所
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」の設計・建築費
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」は、高松市が発注し、作られたものです。
2020年3月に着工され、2022年3月に建物は完成。
その後、周りが整備され、2022年8月5日(金)の9:00にオープンしました。
設計はSUO・Style-A設計共同企業体が担当。
様々な企業が競争し、1位となった企業が担当することになりました。
当初は建設費は6億円のはずでしたが、コロナで工期が予定より1年間延長したり、資材の価格が高騰したことによって、結局は約16億4千万円もかかっています。
どのぐらいの年月で回収できるのでしょうね。
公募されていた屋島山上交流拠点施設の愛称は「やしまーる」に決定
屋島山上交流拠点施設は、名前が硬すぎることから、2021年12月23日〜2022年1月21日にかけて愛称を公募していました。
そして、2022年3月30日に1,247件の集まった応募の中から愛称は「やしまーる」に決定されました。
やしまはもちろん屋島を表し、まーるという言葉には
- 建物全体の美しい曲線
- 人々の交流により「輪」ができる
という意味が込められています。
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」でのイベント
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」では、夏に「屋島山上ちょうちんカフェ」。
冬にはライトアップが実施されます。
夏の期間のみやしまーるの隣で屋島山上ちょうちんカフェ開催
8月の6日間のみ、香川大学学生プロジェクトTERASUが主体となって、やしまーるの隣にある「れいがん茶屋」にて屋島山上ちょうちんカフェを実施します。
店内に讃岐提灯が複数設置され、幻想的な雰囲気の中で飲食を楽しむことができます。
2024年の実施日程は以下の通りです。
時間は18:00〜21:00となっています(ラストオーダーは20:30)。
- 8/16(金)
- 8/17(土)
- 8/23(金)
- 8/24(土)
- 8/30(金)
- 8/31(土)
2月にはやしまーるで冬のライトアップ(イルミネーション)が実施
やしまーるでは、2023年2月4日(土)〜2023年2月26日(日)の期間中、冬のライトアップ(イルミネーション)が実施されていました(当初は2月19日までの予定だったが、終了日直前に1週間の延長が発表された)。
点灯時間は17:30〜21:00。
イルミネーションの場所は屋島山上で3カ所あり、屋島山上駐車場からやしまーるの道には、レーザー光線を使って「冬のほたる」を再現しています。
メイン会場はやしまーるの広場。
「瀬戸内海の夜の世界」というタイトルで、魚などを映像が地面に映し出されました。
人の動きに合わせて魚や水面の映像が動くようになっているので、特に子供が楽しめるイベントとなっています。
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」でよくある質問
やしまーるに関するよくある質問をまとめました。
やしまーる内にトイレはありますか?
やしまーるのメインエントランス横にあります。
やしまーるにペット(犬)は入館できますか?
やしまーるには、介助犬以外のペットの同伴はできません。
やしまーる内で持ち込んだものを食べたり飲んでも大丈夫ですか?
やしまーる内での食事は、館内購入品に限り可能です。
やしまーる内でたばこを吸うことはできますか?
やしまーる館内は全面禁煙となっています。
屋島山上交流拠点施設「やしまーる」まとめ
2022年8月5日にオープンした屋島山上交流拠点施設「やしまーる」を紹介しました。
2019年には新屋島水族館、2022年には屋島の麓にある四国村ミウゼアムもリニューアルオープンしたばかりですし、高松市は屋島を観光地として盛り上げていくことに力をいれているようです。
屋島の観光客数は年々減少しており、瀬戸大橋が開通した1988年がピークで213.2万人をピークに2021年には35.4万人。
高松市としてはやしまーるの開業をきっかけに、2021年の2倍の70万の観光客が目標としています。
実際にどのぐらい観光客が集まるか気になるところです。
展望スペースから見える景色は香川県でも人気の絶景なので、天気のいい日に行ってみてください。